スーツケースでワインを持ち運ぶ方法|割れない梱包のコツも紹介

旅行先で気に入ったワインを見つけると、「買って帰りたい」と思う方も多いと思います。

しかし、国内旅行はもちろん海外旅行でワインを購入した場合、飛行機で運ぶ際には注意が必要です。

この記事では、スーツケースでワインを持ち運ぶ際に知っておきたいルールと、割れずに運ぶための梱包のコツを解説します。

ワインを安全に持ち帰りたい方や、旅行先での購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

スーツケースでワインを持ち運ぶ際に注意が必要な理由

ワインは「瓶に入った液体」という特徴があるため、飛行機で運ぶ際には特に注意しなければなりません。

その大きな理由として挙げられるのが、ガラス瓶は衝撃に弱く、スーツケースの中で割れてしまう可能性があることです。

預け荷物は搭載時に大きな揺れや衝撃を受けることも多く、通常の荷物より壊れるリスクが高くなります。

また、航空会社によっては液体の機内持ち込みに厳しい制限を設けています。

特に国際線では100mlを超える液体は機内持ち込みができず、750mlのワインボトルは必ず預け荷物にする必要があります。

また、荷物を預ける場合でも、アルコール度数の規制や容量の制限があるため、空港や航空会社のルールを確認しておくことが大切です。

国内線でワインを持ち運ぶ際のルール

国内線でワインを持ち運ぶ場合は、アルコール度数に応じたルールが適用されます。

ワインは一般的にアルコール度数12〜15%ほどのものが多いため、国内線では基本的に機内持ち込み・預け入れともに可能です。

ただし、瓶入りであることから破損リスクがあるため、安全に運べる方法を選ぶことが大切です。

ルール上、機内持ち込みは可能

一例ですが、ANAの国内線ルールでは、アルコール度数が24%以下の酒類は機内持ち込みに制限がありません。

そのため、一般的なワインは機内持ち込みが認められていることになります。ただし、ワインボトルはガラス製で割れやすく、衝撃を受けると破損してしまう可能性があります。

ANAでは、瓶入り飲料は預け入れ時に破損する恐れがあるため、機内持ち込みを推奨しており、他の航空会社でも同様と考えられます。

預け荷物に入れる場合は梱包が必須

国内線では、アルコール度数が24%以下のワインであれば、スーツケースに入れて預けることも可能です。

ただし、預け荷物は積み込み時の衝撃が大きいため、割れないように梱包する必要があります。

破損するとワインが荷物全体に広がってしまう恐れがあるため、「少しでも不安がある場合は機内持ち込みにする」と考えておくと良いでしょう。

また、少量のワインであれば国内線での特別な申告は不要ですが、大量に持ち運ぶ場合は航空会社によってルールが異なることがあります。

旅行先でワインの購入を検討している方は、旅行前に各航空会社の最新情報を確認してください。

国際線でワインを持ち運ぶ際の注意点

国際線でワインを持ち帰る際は、国内線とは異なる液体物の機内持ち込み規制があります。

規定を守らないと没収の対象になるため、渡航前にしっかり確認しておきましょう。

国際線には液体の持ち込み制限がある

国際線では、機内に持ち込める液体に厳しい制限があります。具体的なルールは次のとおりです。

  • 1つの容器につき100ml以下であること
  • すべての液体物を、容量1L以内(縦横20cm以下)のジッパーつき透明プラスチック袋にまとめて入れること
  • 液体の入った袋は1人1袋まで

そもそも750mlのワインボトルは上記の条件を満たすことができないため、機内持ち込みができないのです。

免税店で購入した酒類は持ち込み可能

一般的なワインボトルは液体制限により機内へ持ち込めませんが、例外として免税店で購入した酒類は機内に持ち込めることもあります。

その理由は、保安検査後に購入した商品には通常の液体制限が適用されないからです。

ただし、購入時に渡される専用の密封ビニール袋(STEBsと呼ばれる耐改ざん袋)に入れたまま開封しないことが条件となります。

この袋を開けてしまうと、保安検査で没収される可能性があるため注意しましょう。

また、乗り継ぎ便がある場合は、乗り継ぎ先の空港でも同様の液体ルールが適用されるのが一般的です。

国や空港によって扱いが異なるため、乗り継ぎのある場合は事前に条件を確認しておきましょう。

参考:空港内免税店における液体物の取扱い変更について|国土交通省

帰国時の免税範囲にも注意する

日本へのお酒の持ち込みは、アルコール度数にかかわらず「760mlを1本」として1人あたり3本までが免税の対象となります。

そのため、一般的な750mlのワインであれば3本までが免税範囲内に収まります。

ただし、20歳未満は酒類の免税対象外となること、免税枠は個人単位で計算される点に気をつけましょう。

また、この免税枠はスーツケースに入れた分だけでなく、「別送品」として個別に送った荷物も合算されます。

たとえば、

  • スーツケースにワインを2本
  • 海外から別送品としてワインを2本発送

という場合、合計4本となり免税枠の3本を超えてしまうため、「携帯品・別送品申告書」での申告と超過分の税金の支払いが必要になります。

参考:海外旅行者の免税範囲|税関3105 酒類の輸入について(カスタムスアンサー)|税関

スーツケースにワインを持ち運ぶ際の梱包のコツ

スーツケースでワインを持ち帰る場合、もっとも心配なのが「瓶が割れること」ですよね。

預け荷物は運搬時に大きな衝撃が加わることがあり、通常の荷物以上に破損リスクが高まりやすくなります。

ここでは、スーツケースでワインを持ち運ぶ際の梱包のコツを3つ紹介します。

①ボトルを衣類や緩衝材でしっかり包む

ワインボトルを安全に運ぶために最も重要なのが、1本ずつ丁寧に包むことです。

厚手の衣類やタオルで包むだけでも効果がありますが、プチプチ(緩衝材)を使うとより安全に持ち運べます。

特にボトルの一番細くなっている「ネック」部分は割れやすいため、より重点的に保護しておきましょう。

2本まとめてではなく1本ずつ個別にしっかり包むことで、衝撃を最小限に抑えられます。

②ビニール袋に入れて液漏れ対策をする

万が一ボトルが割れた場合に備えて、ビニール袋やジップ付き袋に入れておきましょう。

特に海外では預け荷物の扱いが日本ほど丁寧ではないことも多く、ワインを丁寧に包んでいても割れる可能性は十分考えられます。

どのように包んでいても破損の可能性をゼロにするのは難しいため、万が一、瓶が割れた際に液体が広がるのを防ぐ「二重予防」が大切です。

③スーツケースの中心に配置し、周囲を衣類で固定する

割れやすいワインの瓶を守るためにも、スーツケースの中央に配置するのがおすすめです。

衣類などのクッションになる荷物を先にスーツケースに入れて、上下左右とも中心付近に置き、周囲を衣類で詰めて動かないように固定します。

複数本持ち帰る場合は、ボトル同士の間にも衣類を挟んで距離をつくるとさらに安全です。

まとめ

ワインをスーツケースで持ち運ぶ際は、国内線・国際線それぞれのルールを守り、割れないように梱包することが大切です。

初めてであれば少し難しく感じるかもしれませんが、梱包のコツを押さえておけば破損リスクを大きく減らせます。

また、スーツケースは布製のソフトタイプよりも頑丈なハードタイプがおすすめです。

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