なめしの意味とは?革の種類による特徴や魅力をご紹介!

私たちの日常に身近な革製品。

存在感ある革製品を作る原料は、動物からとられた皮膚(皮)です。

皮は、そのまま衣服などに加工すると腐敗したり、乾燥しカチカチになったりして長期間使用することはできません。

では、どのようにして「皮」が「革」へと変化するのか?というと、そこでおこなわれるのが『なめし加工』です。

この記事では、なめし加工や種類、特徴について詳しくご紹介します。

なめしとは?

なめしとは、薬品を使って皮の主成分であるタンパク質(コラーゲン)に新しい分子間結合をおこない、柔軟性や耐久性をもたせる加工のことです。

古くから動物の油や草の汁に漬け込んだり、煙でいぶしたりと、さまざまな工夫がなされ、現代の方法へと発展してきました。

革で有名なヨーロッパやアメリカだけでなく、日本でもなめしをおこなっている”タンナー”は数多く存在します。

なかでも有名なのが兵庫県姫路市や栃木県、東京の浅草界隈など。タンナーによって専門とする分野や手法、さらに使っている薬品が異なり、それぞれのオリジナリティを生み出しています。

なめしの種類

革を作るなめし加工の工程は、原皮の塩漬けや乾燥から始まり、数十にも及びます。

また、なめしの工程内で使われる薬品を「なめし剤」といい、革の仕上がりや性質に大きく影響します。

現在では植物の成分を使用した「タンニンなめし」と、化学物質を使用した「クロムなめし」、複数のなめし方を組み合わせた「コンビネーションなめし」が主流となっています。

それぞれのなめしの特徴や魅力を詳しくみていきましょう。

タンニンなめし

タンニンなめしは、植物のタンニン「渋」を使ったもっとも古い加工方法です。現在の主流はミモザの木から抽出したもので、ナチュラルな茶褐色に仕上がります。

堅牢で伸びが小さく摩擦に強いという特徴があり、多くの人が知っているヌメ革はタンニンでなめされた革となります。

表面加工せずに仕上げたタンニンなめしのレザーは革本来の風合いが残り、経年変化(エイジング)を楽しむことができます。

クロムなめし

クロムなめしは、塩基性硫酸クロムという薬品を使ってなめす加工のことで、タンニンなめしよりも少ない工程で仕上がるため、低コストで革を製造できるのがメリットです。

クロムでなめされた革の特徴は薄くて丈夫、さらに着色しやすいため、発色の良い革を作ることもできます。

ただし、タンニンなめしのように革の風合いや質感、経年変化を楽しむことはできません。

安価で大量生産に向いていることから、国内で流通する多くの革製品にクロムなめしの革が使用されています。

コンビネーションなめし

コンビネーションなめしは、異なるなめし方を組み合わせる加工方法のことです。

一般的には「タンニンなめし」と「クロムなめし」の2つの組み合わせを指し、それぞれの製法の短所をカバーしあっています。

また、タンニンとクロムの割合によって仕上がりが異なり、風合いや特性もさまざま。

タンニンだけのなめしには劣りますが、経年変化を楽しむことができ、なおかつ柔らかくて発色が良いという、いわば「いいとこ取り」の革に仕上げることができます。

まとめ

今回は、革のなめしについて紹介しました。

革はもともと動物の皮膚ですが、剝ぎ取った皮をそのままバッグや財布などの製品にすることはできません。

そこでなめしと呼ばれる加工をおこない、製品化できる「革」へと変化させます。

それぞれの加工方法によって風合いや特徴は異なるため、好みに合わせて選べる幅が広いことも革製品の楽しみ方の1つと言えるでしょう。